Saratov隕石(L4)に含まれる始原的希ガス成分Qの熱変成による変化
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概要
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隕石中に含まれる始原的な重い希ガス(Ar,Kr,Xe)の大部分を担うQガスについて,その起源や性質は未だ明らかになっていないことが多い.本研究では隕石が受けた熱変成がQガスの同位体比,元素比にどのような影響を与えるのか,変動を起こすのならば,その原因が何かを明らかにするために,強い熱変成を受けてpresolar diamondを失ったと考えられているSaratov隕石(L4)にHF/HCl処理を施し,その残渣の希ガス量,同位体比を測定した.結果は,変成によってQガスは減少し,Xe-Qに対して軽いAr-Q,Ne-Qを多く損失することが明らかになった.またNe同位体比の測定結果から,変成中にdiamondを担体とするA2成分がQキャリアに取り込まれたことが示唆された.
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