南極昭和基地周辺土壌中のホスファターゼ活性と生命活動
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年、大気圏,極域,地殻深部などの極限的な環境から盛んな生命活動が報告され,地球生命圏の知見が広がりつつある。本研究では南極大陸昭和基地周辺の土壌試料中ホスファターゼ活性を測定することにより寒冷かつ乾燥した極限環境下での生命圏分布を考察することを目的とした。ホスファターゼ活性の測定にはp-ニトロフェニルリン酸を用いた吸光光度法、酵素のキャラクタリゼーションでは4-メチルウンベリフェリルリン酸を基質とした蛍光光度法を用いて、酵素の熱安定性、金属イオンの酵素活性への影響、GFCによる分子量推定を行った。一部を除く南極土壌からバックグラウンド値以上の活性が検出された。その抽出液は最適温度が40℃付近であり、一般土壌の60℃付近と比較してより低温で作用した。また、活性の発現に亜鉛が寄与していること、分子量が10万以上のものが活性に寄与していることがわかった。
- 日本地球化学会の論文
日本地球化学会 | 論文
- 「エアロゾルの地球化学」によせて
- 海洋大気エアロゾルの挙動と組成変動に関する地球化学的研究
- 2001年春季におけるアジア大陸から西部北太平洋への地殻起源元素及び人為起源元素の大気輸送
- 西部北太平洋における炭素質エアロソルの濃度レベルと発生源
- 北部北太平洋における海霧の化学組成と粒径分布