北太平洋およびスールー海周辺海域堆積物中におけるFe,Mn,Seの挙動
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概要
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海底堆積物は、陸起源物質や海洋起源物質などの粒子が沈降し形成される。堆積物は、海域での生物生産や海水中の元素組成に大きく影響され、堆積物の質や有機物量、初期続成過程など海域ごとに異なっている。本研究では、北太平洋海域とスールー海周辺海域について海洋の生物生産と堆積物との関連を中心に述べる。 北太平洋海域では、水深5000_から_6500mで赤粘土質堆積物が広がっており、堆積物中の主成分であるFeやMnおよびSeの挙動はほぼ同じ傾向であることがわかった。しかし海水表層で比較的生物生産の高いBO-1やBO-2では、堆積物中のSeの挙動に影響があることが分かった。スールー海周辺海域堆積物は、沈泥状粘土+火山灰、石灰性軟泥、沈泥状粘土質であった。特に半閉鎖性海域であるスールー海では中_から_深層にかけて周辺海域の影響を受けない海域であるなど、外洋とは異なり水柱の環境がそのまま堆積物に反映されることが考えられる。
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