降水、河川水中の窒素化合物の<SUP>15</SUP>N濃度分析と陸起源窒素の海洋表層への負荷について
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概要
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海洋への窒素の負荷量は年々増加し、最近の見積もりでは地球規模の自然負荷量の2倍近くまでに達しているという (Gruber & Sarmiento, 1997; Seizinger& Kroeze 1998)。これが事実なら窒素制限化にある海洋表層の生物生産も相当分は増加していることが推定される。人類活動によって供給された窒素は、大気窒素の化学固定であれ、化石燃料起源であれ元の放出源は陸上にあり、海洋がシンクとなる。経路としては農地や都市を経由して河川から沿岸海洋にでるか、気体となって大気に放出されたあとエーロゾルや降水に取り込まれて海面に降下する。本研究は、大気降下物として地表に達する窒素の自然同位体組成が一般に軽い値を持っていること、特に化石燃料が関係した窒素や人工固定された窒素肥料は軽いことを利用して、陸から海洋に供給される窒素の動態、寄与率などを解析することを目的に行った。
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