ラット海馬の培養神経細胞による小型ロボットとの生体表現システム
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概要
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脳は外界と相互作用することで情報を取り込み,知性を自律的に獲得する.ラットの脳海馬領域を摘出し培養した神経回路網は情報処理メカニズムを解明する基盤となるが,このままでは反応行動が明確には分析できない.従来研究では,神経回路網と外界とを接続し,合目的的な行動,例えば衝突回避のような行動は生成されていない.本研究では,培養神経回路網と外界との相互作用による合目的的な知識獲得と行動表現のため,外界認識の一手法としてロボットを取り上げ,ロボットに生体を接続する生体表現システムを構築する.実験では,生体条件と行動判断によるファジィルールに基づき神経系と動力系の制御と推論を行い,ロボットに衝突回避行動をさせる.神経細胞の活動パターンを入力として,ファジィ推論によりロボットアクチュエータの速度を推論する.本生体表現システムの双方向処理は生体細胞と外界ロボットとのボトムアップ,トップダウン処理を表現しており,合目的的な行動を実現するシステムといえる.
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