想起時間の長短が自伝想起における意識性と自動性に及ぼす影響(2):-時間的切迫性を用いた検討-
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概要
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想起時間の長短が自伝想起における意識性と自動性に及ぼす影響を検討するため,自伝的記憶を想起することが許される時間を時間的切迫要因として実験的に操作した。具体的には,時間的切迫性が高い条件は想起時間が2秒,低い条件は6秒に設定された。個別実験であり,24人の実験参加者はコンピュータディスプレイに提示された刺激語から自伝的記憶の想起を試み,R判断(具体的に思い出せる),K判断(あることが分かるだけ),N判断(全く思い出せない)のいずれかで答えることが求められた。IRK手続きを適用して自伝想起の意識的成分と自動的成分を評価した結果,自伝想起の意識的成分は時間的切迫性が高くなると減少するが,自動的成分に関しては変わらないことが見だされた。
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