絶滅危惧種カワバタモロコの最適初期餌料系列
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概要
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絶滅危惧種であるカワバタモロコ <I>Hemigrammocypris rasborella</I> の保存技術開発の一端として,最適初期餌料検討試験を行なった。親魚に産卵誘発ホルモンを投与して自然産卵させ,得られた仔魚400尾を1水槽50尾ずつ収容した。餌料は,S型ワムシ,アルテミアのノープリウス幼生,仔稚魚用配合飼料を組み合わせ,4つの試験区を設定した。I区にはワムシ,アルテミア,配合飼料,II区にはワムシ,配合飼料,III区にはアルテミア,配合飼料,IV区には配合飼料をそれぞれ1日4回給餌した。水槽は36 <I>l</I> ガラス水槽(450×295×300 mm)を使用し,循環ろ過式で30日間飼育した。試験終了後に生残と成長を比較検討したところ,配合飼料単独では初期飼育が困難であることが明らかとなり,生物餌料の給餌が必要であった。また,アルテミア給餌では大きく成長したが,生残が劣ったことから,ワムシの給餌が必要であることが示された。
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日本水産増殖学会 | 論文
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