クルマエビ催熟飼料におけるゴカイ粉末の添加効果
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概要
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天然採捕の雌クルマエビに眼柄処理を行い,ゴカイ粉末添加飼料がクルマエビの成熟におよぼす影響を検討した。試験区には基本配合飼料,ゴカイ粉末添加配合飼料,冷凍ゴカイの3区と無給餌区を設定し,各水槽に個体識別できるようタグをつけたエビ8尾ずつ収容し,配合飼料は体重の3%,冷凍ゴカイは体重の10%を28日間給餌した。成熟の指標として,卵影比(卵影幅×100/体幅)と産卵率(産卵個体数×100/個体数)を用い,卵影比は4日ごとに測定した。冷凍ゴカイ区およびゴカイ粉末添加区が,基本配合飼料区に比べ優れた成熟と産卵率を示した。無給餌区の卵影比は試験期間中徐々に低下した。飼育試験終了後のエビ肝膵臓と卵巣の脂肪酸組成は,無給餌区を除きほぼ類似した。本研究により,配合飼料を用いてクルマエビの催熟と産卵が可能であることが示唆された。
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