マダイの成長と脂質組成に及ぼす魚油混合パーム油の効果
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概要
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魚油供給量の減少から,飼料脂質源として魚油に替わる植物性油脂の利用に関心が高まっている。本研究では魚油とパーム油の配合比を10:0(10F0P),8:2(8F2P),6:4(6F4P)および 4:6(4F6P)の4段階に変えた混合脂質を用いて,マダイ稚魚の成長と脂質組成に及ぼす影響を検討した。増重率および日間成長率(SGR)に関しては,パーム油添加量が増加するにつれて,低下する傾向が見られたが,10F0P と 8F2P 及び 6F4P の間に有意差は検出されなかった。6F4P と 4F6P 区の摂餌量は,他の区に比べ有意に低かった。また,パーム油添加量の増加に伴い,全魚体および背筋の脂質が減少する傾向が見られたが,腹筋の脂質に区間差はなく,全魚体の EPA および DHA 含量も減少する傾向が見られた。しかし,肝臓肥大などは観察されず,魚油の40%を超えない程度までパーム油での代替が可能であると示唆された。
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