高懸濁条件下の食塩晶析のモデル化および制御に関する研究
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概要
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高い国際競争力を持った食塩製造技術が求められているが,この技術を実現するためには,生産性を高くすることが必須である.このためには晶析工程を今以上に高懸濁条件下で操作する必要がある.しかし,そのような条件下では装置内の核発生速度が大きくなり,有効結晶核が過剰になる傾向がある.このため,装置内の過剰微小結晶の発生を抑制し,微小結晶数を制御する新たな操作技術の開発が必要である.本研究では変調操作として未飽和操作,すなわち差し水添加操作に着目し,差し水添加操作が微小結晶発生に与える影響を検討した.結果,高懸濁条件下での差し水添加が微小結晶抑制に有効であることを示し,また,差し水が単に微小結晶を溶解するのではなく,結晶の表面改質による微小結晶発生抑制にも効果が有ることを明らかにした.さらに,局所的な高い未飽和を利用することが微小結晶発生抑制に有効であるという差し水添加方法の操作設計指針を示すことができた.
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