電子線グラフト重合法による製塩用新規イオン交換膜の開発(第1報)フィルム基材の材質の選択
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概要
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電子線グラフト重合法を適用してエポキシ基を有するモノマーをグラフト重合した後,エポキシ基の一部をスルホン酸基およびトリメチルアンモニウム基に変換して,それぞれ陽イオンおよび陰イオン交換膜を作製した.基材フィルムの材質として,低密度(LD),高密度(HD),および超高分子量(UHMW)のポリエチレン(PE),ポリアクリロニトリル(PAN),ナイロン6(NY),芳香族系高分子(PETおよびPEN),およびフッ素系高分子(ETFEおよびPFA)を用いた.グラフト重合の重合速度および重合後の物理的強度の点から,HDPEおよびナイロン6製フィルムが基材フィルムとして好ましかった.HDPEおよびNYを基材としたイオン交換膜の,電気透析によって得られるかん水濃度は,市販のイオン交換膜のそれの半分程度であった.小角X線散乱(SAXS)の解析から,HDPEの結晶部間隔が,GMAのグラフト重合および後続のスルホン酸基およびトリメチルアンモニウム基の導入に伴って,25から45および35nmに拡がることが示された.
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