前立腺および精巣転移を来した盲腸癌の1例
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概要
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症例は55歳の男性で,2003年8月盲腸癌に対して結腸右半切除術を施行した.病理組織学的診断は,粘液癌,se,n2,ly3,v2,Stage IIIBであった.2006年1月頃から排尿困難を自覚し,同年12月前立腺生検にて粘液癌が検出され前立腺転移と診断した.前立腺以外に再発病巣が認められなかったため根治目的に2007年11月骨盤内臓全摘術を施行した.2010年12月頃から右陰囊腫大を自覚した.CT,PET-CTで盲腸癌の精巣転移が疑われた.2011年1月右高位精巣摘除術を施行し,病理組織学的検査にて盲腸癌右精巣転移と診断した.大腸癌の好発転移部位は肝臓,肺,骨であり,前立腺や精巣への転移はまれである.前立腺・精巣転移巣の切除は確定診断が得られるだけでなく,予後・QOLの改善に繋がる可能性があり選択されるべき治療法の一つと考える.
- 一般社団法人 日本消化器外科学会の論文
一般社団法人 日本消化器外科学会 | 論文
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