圃場における将来気候変動が水稲の収量と灌漑水量に与える影響に関する研究
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概要
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統計的ダウンスケーリング手法により,対象地点最近接のCGCM3モデル出力値,NCEP再解析値および地上気象観測データを用いて,SRES A1B, A2シナリオ下における日単位気候データセットを作成した(1961-2100).得られた気候値を農作物収量算定モデルの入力値に用い,愛媛県松山市にある圃場における現在(2007-2011年),将来(2071-2100年)の水稲収量および蒸散,灌漑投入水量等を見積もり,気候変動が水稲の収量や水収支に与える影響を評価した.その結果,高CO2濃度下では両シナリオで30%以上収量が増加する結果となる一方,水稲の蒸散量は12%減少することが明らかとなった.また,将来の灌漑必要水量はA1Bで28%,A2で36%増加し,河川からの取水量増加の必要性を示唆する結果となった.
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