全国都道府県における都市構造物マテリアルストック需要量の将来シナリオ分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年,資源の有限性などから,物質の投入・廃棄の量を低水準に抑えるストック型社会への移行が求められている.とりわけ,都市構造物における物質循環は大きく,ここでの削減は循環全体においても非常に重要である.このような状況の中,人間活動において使用される資源の重量と挙動をできる限り詳細に把握する目的から,マテリアルストックとフローの分析が進められている.そのため本研究では,将来のマテリアルフローを把握する前段階として,人間活動がもっとも反映される都市構造物に着目し,このマテリアルストック需要量に影響を与える社会的・経済的な要因を整理するとともに,異なった社会像を反映した複数のシナリオを用いることによって,2000年から2050年までの全国都道府県のマテリアルストック需要量を推計した.この結果,都市構造を集約し,また経済成長が進み女性の社会進出が促進され出生率が低下するといった「都市集約型」シナリオにおいて,2050年の都市構造物のマテリアルストック需要量の削減量が,2000年と比較して,他のシナリオ(現状維持型と分散定住型)よりも少なくなることがわかった.また,「都市集約型」シナリオの一人当たり都市構造物のマテリアルストック需要量は,同期間において,他のシナリオが減少するのに対してむしろ増加することがわかった.
- 土木学会の論文
土木学会 | 論文
- 都市のあるべき姿を求めて
- 地域・自治体の取組み 景観法をどう使う?--景観整備新時代の行動計画 (特集 景観法と土木の仕事) -- (第1章 美しい国づくり政策大綱と景観法を受けたさまざまな取組み)
- コンクリート舗装における路盤面の残留変形特性に関する実験的研究
- コンクリート舗装における路盤K値と弾性係数の換算式に関する実験的研究
- 地下街を抱える高度に都市化された地域の内水氾濫に関する数値解析