徳之島産アマミムナゲカ雄成虫,幼虫・蛹・卵の初記載
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概要
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2011年7月,鹿児島県徳之島・当部の森林内で昼間吸血に飛来した蚊数種の中にムナゲカ (Heizmannia) 属の蚊を見出し,検索の結果,アマミムナゲカHeizmannia kanaの雌成虫と同定された.本種は1979年田中和夫らにより奄美大島より新種として雌標本だけで記載された奄美特産種である.吸血雌個体を室内で飼育し,卵,幼虫,蛹,雄雌の標本を入手し,雄の形態を近縁種と比較した.結果 雄の中脚付節 (tarsus) の第3, 4, 5節(特に第4節)は鱗片が密集し房状 (scale tuft) を示し,生殖器のdistal claspetteの先端に1本長い毛と1本の鋭いsubapical spineがあるなど本種の特徴が見られた.本種の卵は完全な乾燥には耐えることができないが,湿潤の厚紙の上では1カ月間は卵殻内で生存していた.
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