用排水路の維持管理における非農家住民の労力負担構造の分析:― 働きかけが可能な要因に着目して ―
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概要
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近年,高齢化・混住化の進行等により用排水路の維持管理に必要な労力が脆弱化し,非農家住民に労力負担が要請されている.彼らの労力負担行動を促進するためには,行動を促す適切な要因に働きかけることが重要である.そこで本報では,働きかけが可能な要因に着目して,労力負担行動と影響要因との関係(労力負担構造)を非農家住民800人から得た質問紙調査データと構造方程式モデリングを用いて分析した.その結果,労力負担行動には労力負担意欲と労力負担能力が,意欲には労力負担の必要性意識等の要因が,さらに必要性意識には農業用水に関する知識が,それぞれ影響を与えるという構造のモデルを示した.モデルの適合度指標のうちGFIは,適合が良いとされる0.9以上の0.901,またRMSEAは,適合が妥当とされる0.08以下の0.052であり,モデルが現実のデータに適合していることが確認された.
- 公益社団法人 農業農村工学会の論文
公益社団法人 農業農村工学会 | 論文
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