流域水循環のモデル化における低平河川からの氾濫過程の導入方法
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概要
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低平河川周辺の大規模な氾濫過程を流域水循環の一過程として分布型水循環モデルに導入し,下流低平地帯での氾濫が頻発する流域に適用した.導入した氾濫モデルでは氾濫域を河道に接続した一つの遊水池として扱い,氾濫域の水収支式と下流端の運動方程式から氾濫水位を日単位で計算する.まず,氾濫モデル構築のために全球高解像度地形データが有用であることを確認し,構築したモデルによる5年間の計算を行った結果,氾濫モデル導入により下流の低平水田地帯における大規模かつ長期間におよぶ氾濫現象の全体像が把握できることや,大出水時のピーク流量とその発生時期の再現性が向上することを示した.また,中流域や支流河川の下流域における比較的継続時間が短い氾濫現象のモデル化には,それぞれの地点で氾濫過程を導入する必要のあることが分かった.
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公益社団法人 農業農村工学会 | 論文
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