メタン発酵消化液の水田への異なる施用方法が水田土壌中の窒素動態およびイネの生育に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
メタン発酵施設による畜産廃棄物および食品残渣の処理がバイオマス資源の利活用技術として行われており,メタン発酵消化液の肥料としての利用が模索されている.消化液は液状であるために,粒状の化学肥料とは異なる施用方法を検討する必要がある.本研究では,消化液の「流し込み」,「表面散布(散布直後に耕起)」,「土壌内散布」の3種の施用方法を設定し,施用方法の違いによる土壌窒素濃度,イネの収量,排水への窒素負荷量への影響を比較検討した.その結果,作土のアンモニア態窒素濃度と溶存態有機態窒素濃度が土壌内散布区,流し込み区よりも表面散布区で高く推移し,イネの収量は表面散布区で最多となった.また,幼穂分化期前後の溶存態有機態窒素とイネの収量との間に有意な相関が見られた.排水負荷量は消化液散布区と化学肥料区の間に大きな差は見られなかった.
- 公益社団法人 農業農村工学会の論文
公益社団法人 農業農村工学会 | 論文
- 新潟県中越地震後の時間経過と農業生産基盤の被害発現
- 親子池を利用した揚水発電システムの導入可能性
- Characteristics of Hydrological Runoff in an Artificial Coniferous Forest with Delayed Thinning and Its Long-term Changes
- レーダー雨量から見た瀬戸内地域の洪水比流量曲線
- An Analytical Solution of Seepage Discharge from a Reservoir of Embankment Dam with Triangular Soil Blanket and its Applicability