コンクリート水路に転落したカエル類の簡易な脱出工の試作と効果の検証
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概要
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コンクリート製の農業水路に転落したカエル類の脱出を可能にする,着脱が容易な脱出工(3種)を試作した.脱出工の種類,設置数(1 箇所/2箇所)及び通水条件(通水あり/通水なし)による脱出率の差異を,トウキョウダルマガエル及びニホンアカガエルを対象に調べた.2種の供試個体間ではトウキョウダルマガエルよりもニホンアカガエルの方が水路からの脱出率は高かった.トウキョウダルマガエルは体長の大きな個体の脱出率が低かったが,ニホンアカガエルでは体長による脱出率の違いはなかった.水路の両脇からのみ脱出できる構造よりも水路中央からも脱出できる構造の方が脱出率は高かった.設置数の追加によっても脱出率が高まった.通水の有無による違いはなかった.長期間設置した場合に通水を阻害しないかどうかを今後検討する必要があるが,試作した脱出工の有用性が示された.
- 公益社団法人 農業農村工学会の論文
公益社団法人 農業農村工学会 | 論文
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