大腸がん検診―歩んできた道,そしてこれから
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概要
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宮城県対がん協会と協同で施行してきた大腸がん検診で明らかにした成績を中心に述べる。1)便潜血検査(FOBT)を用いた大腸がん検診の有効性の評価:免疫2日法に限って検討した症例対照研究では, 「2年以内の受診歴あり」を要因とするオッズ比は0.50(95CI:0.27─0.94)と算出され, 有効性が示唆された。2)FOBTの精度:平成5, 6年の成績をもとに, 免疫2日法の感度/偽陰性率を追跡法により検討した。真陽性は266例, 偽陰性は101例で感度は72.5%と算出された。偽陰性群から検診発見癌を除くと感度は89.6% と推計され, 満足しうる成績と考えられた。3)精検としてのSS+BEとTCS の精度比較:当初推奨されたSS+BEでは, 436病変の大腸癌が発見され偽陰性例は48例(感度90.1%)であった。このうち26例は連続した治療紹介時に, 19例は経過観察時に発見された。SSが到達しなかった深部大腸には進行癌も少なからずみられた。TCSでは偽陰性率は大差ないものの, 進行癌はほとんどみられなかった。偽陰性例の予後は, 治療紹介時や経過観察時に発見された例は真陽性例と差はなかったが, 事後発見例は不良であった。
- 一般社団法人 日本消化器がん検診学会の論文
一般社団法人 日本消化器がん検診学会 | 論文
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