政府が策定する食事指針・ガイドにおける食事摂取基準の活用状況
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概要
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【目的】本研究は,食事摂取基準の位置づけを明らかにすることを目的とし,政府が策定している食事に関する指針およびガイドが,食事摂取基準を活用しているかどうか,している場合はどのように活用しているかを検討した。【方法】管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)およびインターネットを用いた検索により政府が策定している食事指針・ガイドを抽出した。各食事指針・ガイドの策定に関する報告書,論文等から策定時期,食事摂取基準または栄養所要量の活用の有無,活用内容について調査した。【結果】抽出された12種類の食事指針・ガイドのうち,10種類は策定当時の食事摂取基準または栄養所要量を活用していた。食事バランスガイドは食事摂取基準の改定に伴う見直しがされていたが,それ以外の食事指針・ガイドは現行の食事摂取基準との間に策定のタイムラグが生じていた。食事摂取基準のどの指標を活用したのか明記されていたのは,学校給食実施基準のみであり,その他の食事指針・ガイドには活用した指標が明記されていなかった。【結論】食事摂取基準は政府が策定している食事指針・ガイドの策定根拠として用いられている事が明らかとなった。食事指針・ガイドのうち,給食のための具体的な摂取量の提示等を目的する場合には,食事摂取基準の内容を適切に反映させること,食事摂取基準の改定と共に,その結果を取り入れて,それらの食事指針・ガイドの改定を進めることが望まれる。
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特定非営利活動法人 日本栄養改善学会 | 論文
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