幼児の咀嚼行動にかかわる教育プログラムの開発とプロセス評価
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概要
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【目的】幼児期に望ましい咀嚼習慣を身につけさせるための行動変容を狙った教育プログラムを開発し,実際の教育現場での実施可能性や満足度等を検討し,プログラムの改善方策を検討すること。【方法】2012年8月から9月,岩手県内幼稚園4施設に在籍する園児を対象に,咀嚼行動にかかわる教育介入を5週間にわたり実施した。教育プログラムは,幼稚園教育要領に示された内容を考慮して開発し,テーマに沿って作成した教材を用いた。介入は,幼稚園のみで実施する基本プログラムを行うK群(69名),さらに教材及び家庭での実施を追加するKH群(81名)の2群を設定して実施した。介入終了後,担任教諭及び保護者を対象とする無記名自記式質問紙調査を実施し,プロセス評価を行った。【結果】担任教諭の評価では,両プログラムともに幼稚園教育要領のねらいに適合し,日常教育でも概ね導入可能であるとされた。保護者の評価では,両群ともに満足度は高かった。KH群では追加した教材は活用されていたが,継続的な実施には負担があるとの回答があった。保護者から見た児の咀嚼行動変容は,KH群では,有意にK群よりも顕著であった。【結論】今回開発したプログラムは,教育の提供者及び受け手のそれぞれの立場から,幼稚園等において,幼児の咀嚼行動変容を促すために活用できる可能性が示唆された。しかし,日常の教育現場での実施負担や,家庭での保護者の負担について,改良の必要性があると考えられた。
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特定非営利活動法人 日本栄養改善学会 | 論文
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