葉酸およびそのサプリメント摂取に対する妊婦,管理栄養士・栄養士,管理栄養士・看護師養成校の学生の認識
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概要
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【目的】胎児の神経管閉鎖障害(Neural Tube Defect; NTD)リスク低減のため,妊娠可能な女性へ積極的な葉酸摂取が推奨されているが,その内容が正しく理解されているか不明である。そこで本研究は,妊娠期の葉酸およびそのサプリメントの摂取に対する妊婦と,妊婦への情報提供を行う管理栄養士・栄養士,管理栄養士・看護師養成校の学生の認識の実態に関する予備的な調査を実施し,その課題を検討することとした。【方法】2011年10月~12月に,自治体開催の母親学級の参加者および産院に通う妊婦(東京都,北海道),管理栄養士・栄養士を対象としたサプリメントの講演会の参加者(東京都,神奈川県,広島県),管理栄養士・看護師の養成校の学生(長野県,広島県)を対象とし,無記名自記式のアンケート調査を実施した。【結果】妊婦104人,管理栄養士・栄養士69人,養成校の学生175人から有効回答を得た。有効回答率はそれぞれ54.5%,51.1%,65.8%であった。妊婦,管理栄養士・栄養士,養成校の学生ともに,90%以上が葉酸という栄養素を知っていたが,胎児のNTD発症リスク低減のために推奨される摂取時期や摂取量についての知識は十分ではなかった。【結論】本研究は限られた対象者で実施した予備的調査であるが,妊婦および妊婦への情報提供を担う管理栄養士・栄養士や養成校の学生に対して,葉酸摂取とNTDリスク低減に関する,より具体的な情報(適切な摂取時期,摂取量,サプリメントの実態)の提供の必要性が示唆された。
- 特定非営利活動法人 日本栄養改善学会の論文
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会 | 論文
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