地域レストランを活用した食生活支援プログラム:─高齢者の主観的幸福感の形成─
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【目的】A府B市C校区では,2010年度より開始された国土交通省の「高齢者等居住安定化推進事業」の支援を受け,運営されている地域レストランがある。レストラン調製弁当の喫食ならびに食と運動の健康講座参加と会食を通じて,食生活状況および高齢者の精神的・身体的健康の状況を把握し,地域レストランと連携した高齢者の食生活支援プログラムにおける介護予防の有用性を検討した。【方法】事前に研究趣旨を説明し同意の得られた男性19名・女性30名の高齢者(65歳~92歳)49名が,会食群22名(3食喫食/週,講座への参加と会食),配食群14名(弁当の配食,3食/週),対照群13名に分かれて10週間のプログラムに参加した。各群とも参加前・参加後・終了1ヵ月後に,老研式活動能力指標,主観的幸福感などの自記式による質問紙調査を行い,食事バランス管理・運動の自己管理にはTAKE10!を用いた。【結果】会食群ではプログラム参加後,主観的幸福感が有意に高くなり,食品の多様性を心がけている者は,主観的幸福感が高いことおよび食生活満足度に正の相関がみられた。【結論】高齢者に対する10週間の地域レストランを活用した食と運動の健康講座は,他者との交流や会食によって主観的幸福感が高くなるという精神的健康の改善を促し,高齢者の介護予防の一助となることが示唆された。
- 特定非営利活動法人 日本栄養改善学会の論文
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会 | 論文
- 減量の誘惑場面における対策の質的検討
- フォーマティブ・リサーチに基づいた職域における体重管理プログラムに関する事例的研究
- 体重管理における誘惑場面の対策尺度の作成
- Detection of Heavy Metal Toxicity by Cell Culture Method (1)
- Comparison of the Physical Properties, Taste Preference and Effect on Blood Glucose Level between Pudding Sweetened by Sugar and Erythritol