推定方法の違いによる在宅の脊髄損傷者の推定エネルギー必要量についての検討
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概要
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【目的】脊髄損傷者を対象としたエネルギー計画に必要なエネルギー必要量の推定について,国立健康・栄養研究所の式や基礎代謝基準値を用いた基礎代謝量からの推定値,簡易熱量測定計による安静時代謝量をもとにした推定値,それらの分布の違いについて検討することを目的とした。【方法】国立障害者リハビリテーションセンターの人間ドック形式の健康診断を受診した在宅で生活している脊髄損傷の男性91名(平均年齢45.5歳),女性20名(平均年齢47.6歳)を対象に,身長,体重,簡易熱量測定計による安静時代謝量を測定した。基礎代謝量は国立健康・栄養研究所の式([栄研式]),基礎代謝基準値([基準値]),安静時代謝量の測定値([測定値])を活用する3つの方法により,身体活動レベル1.5と仮定してエネルギー必要量を推定した。【結果】男性は身長 170.2±6.2(平均値±標準偏差)cm,体重 63.8±11.1 kg,女性は身長 157.6±8.7 cm,体重 51.0±7.3 kgであった。推定エネルギー必要量は,[栄研式]では男性 2,150±236 kcal,女性 1,617±176 kcal,[基準値]では男性 2,083±255 kcal,女性 1,649±194 kcal,[測定値]では男性 1,738±368 kcal,女性 1,350±301 kcalであった。【結論】脊髄損傷者では,健常者を対象とした研究から導き出された基礎代謝量の算出方法をもとに推定エネルギー必要量を算定した場合,推定誤差が大きく,過大評価する可能性が高いことが示唆された。
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