管理栄養士に関する基本コンピテンシーの高い学生の特徴:─卒業年次の学生の自己評価による調査結果の解析─
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概要
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【目的】管理栄養士教育の到達度を評価するために作成したコンピテンシー項目のうち,基本コンピテンシーの高い学生の特徴について検討することを目的とした。【方法】2010年12月に管理栄養士養成施設(111施設)に自記式質問紙を送付し,102施設の4年次在籍者より6,895人の有効回答を得た(推定回収率75.7%)。40項目のコンピテンシー(5段階評価,基本4項目,共通29項目,職域別7項目)の他,属性(性・年齢,卒業後の進路状況等)をたずねた。基本コンピテンシー合計得点の10・50・90パーセンタイル値(十分位数,decile)を基準に4群に分け(得点の高い順よりD4,D3,D2,D1),属性,共通・職域別コンピテンシーの得点を比較した。【結果】97.6%が21~25歳であり,90.1%が女性であった。基本コンピテンシーの4群の分布は,D4:662人(9.6%),D3:3,113人(45.1%),D2:2,166人(31.4%),D1:948人(13.7%)であった(欠損6人,0.1%)。基本コンピテンシーの高い群(D4)に比べ,基本コンピテンシーの低い群(D3~D1)で,女性,既卒者,社会人経験者,卒業研究実施者,国家試験受験予定者が少なかった。また,基本コンピテンシーの低い群では,就職内定者が少なく,さらに,管理栄養士を採用条件とする就職内定者が少なかった。共通・職域別コンピテンシーの全ての項目で,基本コンピテンシーの高い群の得点は高かった。【結論】基本コンピテンシーの高い学生の特徴として,卒業研究の実施,国家試験受験の他,就職・進学が内定していることが示された。また,基本コンピテンシーが高い学生は,その他のコンピテンシーも高かった。
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特定非営利活動法人 日本栄養改善学会 | 論文
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