キャベツにおける4種薬剤のコレマンアブラバチに対する影響
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概要
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アブラムシ類の有力天敵であるコレマンアブラバチを対象としてDDVP乳剤,ダイアジノン水和剤,アセフェート水溶剤,イミダクロプリド顆粒水和剤をキャベツ葉に散布し,雌成虫を接触させた場合のLC50を調査した結果,それぞれ53.1ppm, 2.65ppm, 12.2ppm, 95.2ppmの値が得られた。また,これらの薬剤を実用濃度で露地圃場のキャベツに散布し,薬剤の残留量と雌成虫に対する残留毒性(殺虫活性)の経時的推移を調査した結果,DDVP乳剤,アセフェート水溶剤およびイミダクロプリド顆粒水和剤の3 薬剤は散布直後~散布 3日後まで高い残留毒性が認められたが,その後,毒性は急速に低下した。一方,ダイアジノン水和剤は,雌成虫の死亡虫率は散布 5日後まで100 %で,散布14日後においても約40%であり,長期間の高い毒性が持続した。これらの残留毒性の推移は,キャベツ葉における薬剤の残留量の推移とほぼパラレルの関係にあった。各種薬剤のコレマンアブラバチ雌成虫に対する毒性はLC50値から予想されるものより軽微で,圃場では毒性は比較的早期に消失することが示唆された。
- 九州病害虫研究会の論文
九州病害虫研究会 | 論文
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