特発性後腹膜線維症・血清IgG4高値を合併した腸骨静脈閉塞により下肢腫脹を来たした1例
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概要
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症例は62歳男性.56歳時に水腎症を発症し,CTガイド下針生検にて特発性後腹膜線維症と診断された.2003年7月からステロイド剤の内服を開始するとともに,水腎症は軽快し,2004年7月にステロイド剤の内服を中止した.その後も経過観察されていたが,2009年4月頃より左下肢腫脹を認め,CT,MRI,Gaシンチ検査と血液検査(血清IgG4高値),臨床経過により再燃した特発性後腹膜線維症に起因する左総腸骨静脈の閉塞と診断された.ステロイド療法と抗凝固療法にて左下肢腫脹は軽快した.現在慎重にステロイド剤を漸減しているが,再燃は認めていない.
- 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 | 論文
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