医療におけるエラープルーフ化
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概要
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多くのエラープルーフ化の対策が,医療分野で実施され,成功をおさめている。しかし,それらのほとんどは,医療分野におけるエラープルーフ化に関する既存のノウハウをうまく活用することなく,個別に考案されている。また,これらの対策は,既に発生したエラーに対して事後的に行われている場合が多く,FMEA等を用いた未然防止の立場からのアプローチが求められている。本論文では,エラープルーフ化を進めるプロセスを(1) 改善の機会を見つける,(2) 対策案を生成する,(3) 対策案を評価・選定する,という3つのフェーズに分けて捉えた上で,各々のフェーズにおいてどのような困難さがあるのかを明らかにした。また,これらの困難さを克服するための具体的な支援ツールとして,(1) ヘルスケア一般化失敗モード,(2) エラープルーフ化対策案を生成するための質問,(3) SPNの3つを提案するとともに,医療分野における6つの実際のエラープルーフ化プロジェクトの観察を通して,その有効性を検証した。結果として,これらの支援ツールを3つのフェーズに沿って用いることにより,列挙される失敗モードの数や生成される対策案の数が増加し,エラープルーフ化をより効率的に進められることがわかった。
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