水中近距離リモートセンシング法によるサンゴ健康度季節変動の評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
世界的なサンゴの白化現象が起こり,気候変動が進行する現在,サンゴのモニタリングの必要性が急務である。しかし,モニタリングの手法は目視によるものが基本で,小さい変動はわからなかった。褐虫藻のモニタリングによりサンゴ健康状態をモニタリングできる可能性のある,青色光域と近赤外光域の二つの画像から求めた「サンゴ用正規化植生指標」(NDCI; Normalized Difference vegetation of Coral Index)(斉藤ら 2008)を用いて,石垣島白保サンゴ礁の礁池において2009-2010年と2011-2012年の2年間サンゴの季節変動と日周変動を数値化した。その結果,サンゴのNDCI値は水温に対しては負の相関を示しながら季節変動していること。サンゴの種類によりその変動幅に違いがあること。高水温ばかりでなく低水温や光量子,流入泥によるストレス等により,季節変動のみならず日周変動も行っている可能性を明らかにした。また,Porites sp.の強い白化と弱い白化の可視化,Favia sp.の台風の後のNDCI値の偏りも計測できた。
- 日本サンゴ礁学会の論文
日本サンゴ礁学会 | 論文
- 造礁サンゴに共生する褐虫藻の分子系統学的研究に関するレビュー--北西太平洋を中心に
- 沖縄本島真栄田岬一帯の琉球層群の層序
- 石垣島の人工礁におけるサンゴの大量着生:1998年の白化現象翌年の有性生殖による加入
- 石垣島における1998年のサンゴ礁の広範な白化
- 大型飼育水槽の中でのミドリイシ属サンゴの胚および幼生の生残率と鉛直分布の変化