もぐり堰による侵略的外来魚の遡上抑制実験
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概要
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侵略的外来魚であるオオクチバスやブルーギルは,琵琶湖や内湖のみならず,それらの周辺の小河川や水路とつながる水域にも広く分布しており,外来魚の増加による在来魚の減少が懸念されている.本研究は,在来魚の繁殖期における小河川や水路を通じた外来魚の生息域の拡大を防ぐため,外来魚(オオクチバス,ブルーギル)と在来魚(ギンブナ)を対象に,水面下に設置したもぐり堰による遡上抑制効果を実験的に検証したものである.実験の結果,堰が高くなるほど外来魚の遡上率は低下したが,ギンブナではそのような傾向はなかった.また,もぐり堰の直上の越流流速が速くなるほど外来魚の遡上率は低下したが,ギンブナでは越流流速1.0m/s程度までは流速が速くなるほど遡上率が上昇し,それ以上の流速になると遡上率が低下した.以上の結果から,もぐり堰によって,ギンブナの産卵遡上を阻害せずに,小河川や水路とつながる水域へのオオクチバス・ブルーギルの遡上を抑制できる可能性が示唆された.
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