分子接合技術を用いたコロナ放電処理フッ素ゴム表面への銅めっき
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概要
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フッ素ゴム(ビニリデンフルオリド-ペンタフルオロプロペン共重合体,FKM)上への銅めっきを金属との反応性をもつチオール基とOH基との反応性をもつアルコキシシリル基を有する6-(3-トリエトキシシリルプロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオールモノナトリウム塩(TES)を用いて検討した。FKMシートへのTES導入は大気雰囲気下でコロナ放電処理,TESエタノール/水混合溶液で浸せき処理によって行った。TES処理FKMシートへの銅めっきはPd-Snによる無電解銅めっきと電気めっきによって行った。FKMシート表面の性状は接触角,化学組成はX線光電子分光法で測定した。未処理FKM表面の水に対する接触角は104°であったが,コロナ放電処理回数が増加するとともに減少し約70°で一定となった。FKMはコロナ放電処理によって表面エネルギーの増加と酸素原子が導入され,続くTESとの反応においては酸素原子導入量とTES導入に相関があった。TES処理FKM銅めっき物の銅はく離強度は5 kN/mと非常に高い密着力を示した。
- Japan Society of Colour Materialの論文