溶液プロセスによる多積層型有機EL素子の作製と高効率化
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概要
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有機EL素子の作製において,スピンコート法,インクジェット法,ダイコート法などの溶液塗布プロセスは,大面積デバイス作製の低コスト化に(潜在的に)有利であるとして多くの注目を集めている。有機EL素子の高性能化のためには,異なる機能を有する異種化合物の多積層構造が重要である。多積層構造は,電荷注入,電荷輸送,発光の機能をそれぞれ異なる層が担うため,単層型素子に比べ高効率化と長寿命化が可能である。われわれは,溶液プロセスを適用可能な数多くの高性能有機EL化合物を開発してきた。本稿では,塗布型有機ELに向けて開発してきた,蛍光材料,リン光材料,ホスト材料,架橋性ホスト材料,電子注入材料の一部について紹介する。また高輝度・長寿命を実現するマルチフォトンエミッション型有機EL素子の塗布プロセスによる作製への取り組みについても言及する。
- Japan Society of Colour Materialの論文