ビーズミルによるカーボンナノチューブの分散性の評価
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概要
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カーボンナノチューブ(CNT)は,軽量・高強度・導電性・熱伝導・電子放出特性などに優れているといわれているが,特性は溶媒に分散して発現させるのが一般的である。しかし,CNTは凝集力が強く,容易に分散できない。本報では,CNTを機械的処理で溶媒中へ分散させる装置であるビーズミルと超音波ホモジナイザーを使用し,マルチウォールナノチューブ(MWCNT)の分散を行った。ビーズミルでの分散効率を評価するため,運転条件の違いによる分散時間や投入動力量と分散により得られたMWCNTのメディアン径との関係を調べた。この結果,運転条件でMWCNTの分散効率が変化することがわかった。さらに,投入動力量を用いることでビーズ径が分散効率に与える影響が大きいことを明らかにした。また,ビーズミルと超音波ホモジナイザーの比較では,MWCNTの初期の凝集体の形状や硬さなどの特性が分散効率に影響することがわかった。
- Japan Society of Colour Materialの論文