多発性骨髄腫に伴う多発肋骨骨折による胸郭動揺のため,長期にわたる人工呼吸管理を要した一例
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概要
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多発性骨髄腫に伴う多発肋骨骨折により胸郭動揺を伴う呼吸不全をきたし,長期の人工呼吸管理を要した症例を経験した。症例は63歳の男性で,多発性骨髄腫に伴う肋骨骨折に起因する胸痛および呼吸困難感を訴えていた。化学療法開始1ヶ月後に薬剤性過敏症症候群が疑われ,化学療法を中断した。呼吸時の胸痛が増強し,吸気時に胸郭下部前壁の動揺が著明となり,入院後54日目にICUへ入室した。気管挿管の後,人工呼吸管理を開始したが,胸郭動揺を消失させるには15 cmH<SUB>2</SUB>OのPEEPが必要だった。人工呼吸管理期間が長期化することが予想されたため,気管切開を施行してPEEPを漸減し,人工呼吸管理開始後27日目には6 cmH<SUB>2</SUB>Oまで低減した。人工呼吸管理開始後73日目より大量デキサメサゾン療法を開始したところ,徐々に呼吸時の胸痛も減弱した。胸部CT撮影で胸郭動揺は消失したと判断し,開始後131日目に人工呼吸器より離脱した。
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一般社団法人 日本集中治療医学会 | 論文
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