生後17日目に生体肝移植術を施行された新生児劇症肝不全の1例
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概要
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新生児期の劇症肝不全は稀だが致命率の高い病態であり,しばしば肝移植術が必要となる。我々は,生下時より劇症肝不全を発症し,現時点で国内最年少,最軽量となる生後17日,体重2,590 gで父親をドナーとする生体肝移植術を施行された1症例を経験した。患児は,生後8日目に劇症肝不全の診断で血漿交換と持続的血液濾過透析が開始され,生後16日目に当院にヘリコプター搬送された。前医に引き続き血漿交換と持続的血液濾過透析を施行後,翌日に生体肝移植術を施行。術後は除水目的に持続的血液透析を要したが63時間で離脱,術後4日目には人工呼吸器から離脱した。新鮮凍結血漿を補充しながら,メシル酸ナファモスタットなどによる抗凝固療法を行った。ステロイドは通常の小児と同様のプロトコールで,タクロリムスは通常の小児の場合の約7割のトラフ値を目標に免疫抑制療法を行った。急性期拒絶反応の所見もなく,ICU入室10日目に一般病棟に退室した。
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一般社団法人 日本集中治療医学会 | 論文
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