琵琶湖南湖における湖底直上の溶存酸素濃度と沈水植物群落現存量の関係について
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概要
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琵琶湖南湖で2002年9月2日から5日にかけての日中に湖底直上の溶存酸素濃度を観測した。84地点中36地点で湖底直上の溶存酸素飽和度が50%未満となった。9月6日から11日にかけて, 前述の84地点のうちの44地点で潜水士による沈水植物の定量採取を行い, 種別の乾燥重量を得た。また9月17, 18日に41地点で底質を採取し強熱減量を得た。調査地点の水深, 観測時刻, 沈水植物の現存量, 底質の強熱減量を説明変数として, 重回帰分析を行った。オオカナダモ (Egeria densa), ホザキノフサモ (Myriophyllum spicatum), センニンモ (Potamogeton maackianus) の現存量, ならびに水深を説明変数とする重回帰モデルで湖底直上の溶存酸素濃度を推定できることが明らかになった (R = 0.65, R ' = 0.61, n = 44, P < 0.01)。偏回帰係数と偏相関係数はともにオオカナダモの現存量が湖底直上の溶存酸素濃度の変動に大きな影響を与えることを示した。
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