1型糖尿病患者における摂食障害・食行動異常合併の頻度,心理的背景および臨床像
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概要
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一定期間に受診した20∼40歳の罹病平均15.3年の1型糖尿病患者96名に心理テスト(EDI, SDS, STAI, PAID, MPS)と構造化面接を施行し,摂食障害および食行動異常を調査した.摂食障害は13.5%, 食行動異常は26.0%に存在し,ともに女性に多く,女性が有意に心理テストで高得点だった.摂食障害群は他の患者群と比較し有意にHbA1cが高く,網膜症および腎症合併も高率だった.合併症ありはEDIの「完璧主義」「無力感」やMPSの「親からの期待」サブスケールと関連した.摂食障害・食行動異常群は心理テストでいずれも高得点をとったが,両群と診断されない群にも増殖網膜症が9.1%, 腎症が9.1%存在し,逆にEDIやMPSのサブスケールで低得点だった.合併症予防のため,心理テストで患者の心理的背景を知り,さらにインスリンオミッションを含めた摂食障害・食行動異常を早期に診断していく必要がある.
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一般社団法人 日本糖尿病学会 | 論文
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