2型糖尿病における直接非医療費の研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は,京都大学附属病院で治療中の2型糖尿病患者100名に対して行った直接非医療費のアンケート結果を検討したものである.糖尿病の食事療法にかかる費用は,一般の食費に比べて高いと思っている患者は26%, 食費は1人あたり月に3~5万円が最も多かった.糖尿病を意識しいわゆる健康食品を使用していると答えた患者は49%, それに要する費用は月に3~5千円が11%, 5千~1万円が10%であった.糖尿病を意識して運動をしている患者は74%で,ウォーキング(63%)など,お金をかけないで積極的に行う運動が多い.糖尿病を意識して健康器具を購入したことがある患者は16%,費用は5万以上が44%であった.病院に1回通院する際の往復費用は0~8千円にわたり,平均1,520円であった.主な交通手段にバス,電車,タクシーを利用している患者は67%であった.糖尿病以外の病気(風邪など)になりやすいと答えた患者は44%で,その医療費に月に5千~1万かかる患者が最も多かった.また,糖尿病のために食事療法,運動療法,診察代,通院交通費以外の出費があると答えた患者は13%で,運動のために習っている稽古代や"さかえ"のような患者会の雑誌等の諸費用,健康のために始めた園芸費用などであった.今回の調査で,直接非医療費として消費されているものは,多岐にわたることが分かった.
- 一般社団法人 日本糖尿病学会の論文
一般社団法人 日本糖尿病学会 | 論文
- Hyperlipidemia and Analysis of the Use of Lipid-lowering Drugs in Non-insulin-dependent Diabetes Mellitus.
- Thyrotoxic Crisis in a Patient with Mitochondrial Diabetes Mellitus.
- Rapidly Progressive Nephropathy in a Young Patient with Mitochondrial Gene Mutation.
- An Autopsy Case of Ketoacidosis in Insulin Dependent Diabetes Mellitus Patient Complicated with Adult Respiratory Distress Syndrome, DIC and Leukopenia.
- Studies on Alcoholic Beverages in Relation to Body Weight for Mild Diabetics