浅側頭動脈よりの逆行性超選択的動注療法を施行した上顎歯肉癌の2例―血流改変術や術前血管塞栓術の併用―:―血流改変術や術前血管塞栓術の併用―
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概要
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当科では浅側頭動脈よりの逆行性超選択的動注化学療法に血流改変術や,術前の血管塞栓術も応用を開始した。今回は上顎歯肉癌の2例について報告する。症例1は61歳,男性,T4N0M0の上顎歯肉癌。薬剤は5-FUを50~100mg/m<SUP>2</SUP>/dayで持続投与開始し計3週間投与した。また週1回ドセタキセルを15mg/m<SUP>2</SUP>/hourを3回投与した。同時に放射線治療を1回2Gy,計30Gy照射した。また手術直前には顎動脈塞栓術を行い出血量を減少させた。症例2は73歳,女性,T3N0M0の上顎歯肉癌。抗癌剤は5-FUとドセタキセルをそれぞれ計4週間投与し,放射線治療を計40Gy照射して,手術を行わなかった。どちらも効果判定はCRであり,副作用は両症例ともにグレード3の口内炎のみであった。口腔領域に対する血流改変術を併用した超選択的動注療法は有用性が高く,外科手術に代わる方法と期待できると思われた。
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