大阪市立大学における上顎癌切除後再建に対するstrategy
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概要
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上顎は鼻腔や口腔と隣接し,かつ顔面の輪郭を構成する非常に重要な部分である。腫瘍切除後の再建においては機能面のみならず,整容面に対しても最大限の配慮が必要である。<BR>現在われわれの上顎癌切除後の再建の基本方針は,1)遊離腹直筋皮弁を用いて,眼窩部,鼻腔外側,口蓋部の再建を行う。2)硬性再建については,皮下脂肪の少ない患者では肋軟骨付き遊離腹直筋皮弁で,多い患者では人工骨による再建を行う。3)義眼床に関しては,術後1年程で移植組織の萎縮が落ち着いた段階で行う。<BR>機能的な工夫として二期的再建の場合に,頬部裏面に再生した粘膜をhinge flapとして鼻腔のliningとしている。これにより,鼻腔外側を皮膚で再建することによる不快な合併症に悩まされることはなくなった。<BR>整容的な面においては,義眼床形成例では動的再建を追加することにより,外眼角部に自然な皺が形成され,より自然な笑顔が得られている。
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