縦隔気管孔形成手術症例での右鎖骨と第1肋骨断端連結の遠隔成績―鋼線の転帰と肩関節運動―:―鋼線の転帰と肩関節運動―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
縦隔気管孔形成手術例で,右鎖骨と第1肋骨断端の鋼線による連結の転帰と肩関節機能に及ぼす影響を検討した。対象は頸胸境界部食道癌6例と甲状腺癌1例で,全例両側副神経を温存する頸部郭清術が実施されている。病歴などから肩痛,鋼線の転帰を調査し,術後6ヶ月以上経過した時点の右肩関節外転角と筋力を測定した。鋼線は7例中3例で保存され,3例は6ヶ月以上経過して破断し,残り1例は術後2ヶ月で鎖骨端からはずれていた。鋼線が保存された3例と破断した3例中2例は外転角が135°以上確保され,破断した残り1例のそれは120°で,全例肩痛がなかった。鋼線がはずれた1例は肩痛と外転障害が生じた。筋力測定が可能であった4例中3例の右肩関節最大トルクは左のそれと同等であった。鋼線による連結が成功した症例では,筋力低下が顕著でなく,良好な上肢挙上が得られることが多く,この連結は右肩関節機能の温存に有用であると思われた。
- 日本頭頸部癌学会の論文
日本頭頸部癌学会 | 論文
- 口腔白板症に対する緑茶カテキンの治療効果に関する臨床的検討
- SUPERSELECTIVE ARTERIAL INFUSION AND CONCOMITANT RADIOTHERAPY FOR ADVANCED HEAD AND NECK CANCER
- MICROVASCULAR SURGERY IN HEAD AND NECK SURGERY
- タイトル無し
- タイトル無し