中・下咽頭表在癌のリスクと診断
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概要
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中・下咽頭癌と食道癌の重複は,半世紀以上もField cancerzation現象なる概念で理解されてきたが,中・下咽頭癌の早期発見につながることはなく,多くの場合,自覚症状を伴って進行癌で発見されてきた。われわれは,Field cancerzation現象は,アルコール代謝酵素の遺伝子多型が関与し,アルコールの第一代謝産物であるアセトアルデヒドの慢性的な蓄積が原因である可能性を突き止めた。さらに,拡大内視鏡に新しい内視鏡技術:narrow band imaging(NBI)を応用することで,これまで発見が困難であった中・下咽頭の表在癌の早期発見が可能であることを明らかにした。これは,高危険群の絞り込みから,効果的な早期診断を一貫して行うあらたな診療の流れを構築することに大きく役立つと期待できる。今後,中・下咽頭癌が表在癌の段階で発見され,声を失ったり,嚥下障害で苦しむ患者が減少することを期待する。
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