急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドラインにおける診断基準・重症度基準の臨床評価
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概要
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科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドラインに関する実地臨床における評価はまだ定まっていない。今回,われわれは初期診断と胆道炎ガイドラインによる評価,さらに最終臨床診断との比較を行うことで胆道炎ガイドラインの診断基準と重症度判定基準の臨床上の評価を行った。対象を初期診断・急性胆管炎の74例と初期診断・急性胆嚢炎の81例として,それぞれの診断基準と重症度判定基準を用いて評価をした。急性胆管炎における初期診断と診断基準の合致率は疑診以上であれば81.1%であった。急性胆管炎と最終臨床診断された51例のうち診断基準に該当しなかった症例はわずか5例であった。急性胆嚢炎における初期診断と診断基準の合致率は疑診以上であれば82.7%であった。急性胆嚢炎と最終臨床診断された69例のうち,診断基準に該当しなかった症例は8例であった。急性胆管炎も急性胆嚢炎も,重症度判定基準上はいずれも中等症がもっとも多くなった。死亡例が含まれなかったため致命率などの検討はできなかった。診断基準と重症度判定基準の特性を知った上で胆道炎ガイドラインを使用していくことも重要である。
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