急性胆道炎・胆管炎診療ガイドラインにおける国内版と国際版の相違点と問題点
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概要
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世界初となる急性胆道感染症に対する診療ガイドラインが日本から発刊されたのに引き続き,国際版ガイドラインも国際コンセンサス会議を経て日本から発信された。エビデンスをほぼ同じとする中で,国家間における診療体制や保険制度の違いなどもあり,国際版は日本国内版の単なる英訳ではなく,世界中の国々で使用する上での基礎的要素を含んでいる。両ガイドラインを比較すると多くの点で相違点がある。代表的なポイントとしては,国際版・急性胆管炎の診断基準では血液検査のみならず身体所見や既往歴を重視し,重症度判定基準では初期治療に反応したかどうかなどを問題にしている。一方,急性胆嚢炎の診断基準では,国際版では疑診の設定がなく,重症度判定基準では,局所所見よりも全身状態での評価に重きをおいている。国内で使用する上では,国内版への理解が当然,重要であるが,今後,両ガイドラインの有用性などを比較することで,さらなる質の向上に期待する。
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