発症42年後にEmery-Dreifuss型筋ジストロフィーと診断され両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器(cardiac resynchronization therapy defibrillator; CRT-D)挿入となった1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は53歳男性である.11歳頃より鶏歩が出現.20歳代より心房細動・心肥大,48歳より徐脈性心房細動と非持続性心室頻拍をみとめたが無症状のため経過観察.53歳時に失神発作が初発.神経学的に肩甲・上腕・下腿部の筋萎縮,肩・肘・足関節の拘縮をみとめEmery-Dreifuss型筋ジストロフィー症(Emery-Dreifuss muscular dystrophy; EDMD)にともなう心伝導障害と診断.頻脈誘発試験にて心室頻拍と失神が誘発されたため,両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器を挿入した.遺伝子検査ではLMNA p.Arg377His変異をみとめEDMD2が確定した.神経学的診察と遺伝子検索が植え込み型心臓デバイスの選定と導入に有用だった.
- 日本神経学会の論文
日本神経学会 | 論文
- 書字動作の神経科学 : 書字運動の計算理論モデルを中心に
- 重症筋無力症に合併した難治性バセドウ眼症の1例
- 神経サルコイドーシスの診断基準案
- 大腸癌とその転移にともなう凝固線溶系の異常により脊髄円錐部出血をきたした1例
- 垂直性共同視麻痺を呈した両側延髄内側梗塞の1例