ステロイド抵抗性の激烈な下肢疼痛に免疫グロブリン大量療法が有効であった好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
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概要
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症例は58歳女性である.気管支喘息で加療されている.右下肢のしびれ感で発症し10日後に入院した.両下肢遠位優位の筋力低下と感覚障害,激烈な疼痛,紫斑,白血球2.4×104/μl(好酸球59.2%),神経伝導検査で四肢運動神経活動電位の振幅低下があり,皮膚生検を施行し(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis; EGPA)と診断した.ステロイドパルス療法,経口ステロイド療法をおこなったが激烈な疼痛,しびれ感は改善しなかった.しかし,ステロイド投与開始28日後に免疫グロブリン大量療法(intravenous immunoglobulin; IVIg)を施行し,直後から疼痛はすみやかに改善した.ステロイド抵抗性EGPA末梢神経障害のいちじるしい疼痛に対してIVIgが有効な症例がある.
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