骨格筋MRIが脱神経筋分布の評価に有用であった神経痛性筋萎縮症の1例
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概要
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症例は52歳の男性である。神経痛性筋萎縮症は腕神経叢障害によると従来考えられてきたがその病態は未解明な点が多く,近年多発性単ニューロパチーによる機序も提唱されている.われわれは神経痛性筋萎縮症として典型的な臨床経過を示した症例において,針筋電図で脱神経変化を呈した筋に一致するMRIの信号変化を観察した.神経所見,電気生理学的検査および骨格筋MRI所見を合わせ,橈骨神経上腕三頭筋支配枝,後骨間神経,尺骨神経の障害の組み合わせによる多発性単ニューロパチーの可能性が高いと考えた.神経痛性筋萎縮症の病態を評価する上で神経学的診察,電気生理検査に加えて骨格筋MRIが補助診断として有用であると考えた.
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