伝染性単核球症に続発し脳脊髄液に抗グルタミン酸受容体δ2抗体をみとめた急性小脳失調症
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概要
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症例は18歳の女性である.伝染性単核球症(IM)で入院し病状は軽快傾向にあったが,第4病日に歩行時のふらつき,めまい,悪心が急性に出現した.神経学的所見では四肢体幹の小脳性運動失調をみとめた.脳脊髄液検査,頭部画像所見や神経伝導検査に異常はなく,急性小脳失調症(ACA)と診断し,ステロイドパルス療法をおこない数日で軽快した.本例は脳脊髄液の抗グルタミン酸受容体δ2(GluRδ2)抗体が陽性であり,IM後のACAとの関連について考察した.
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