胸腺腫を合併した抗筋特異的受容体チロシンキナーゼ抗体陽性重症筋無力症の1例
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概要
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症例は60歳男性である.2010年10月頃より複視,眼瞼下垂,嚥下困難が出現した.2011年2月,他院で外眼筋麻痺,眼瞼下垂,軽度の球麻痺,反復運動での易疲労性を指摘され,塩酸エドロホニウム試験が陽性であった.右顔面神経の反復刺激誘発筋電図でwaningをみとめ,重症筋無力症と診断された.抗アセチルコリン受容体抗体陰性,抗筋特異的受容体チロシンキナーゼ抗体は陽性,胸部MRIで縦隔腫瘍をみとめ胸腺腫がうたがわれた.プレドニゾロン内服を開始し,拡大胸腺胸腺腫摘除術を施行した.病理所見は胸腺腫type B1であった.胸腺腫を合併したMuSK抗体陽性重症筋無力症は既報2例のみで,貴重と考え報告する.
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